砒素は人体の微量必須元素ですが、強い毒性も持っています

砒素はほとんどの生物に対して強い毒性を持つ物質です。人類の歴史でも、暗殺や毒殺刑の手段として利用されてきましたし、近年の重大事件においても使用されています。それほど強い毒性にも関わらず、人体にとっての微量必須元素でもあり、無毒な化合物の形で存在しています。

自然界の中にあまねく分布しており、自然現象でも大気中や水中に放出されているので、この物質を完全に排除して生活することは不可能です。ただ、ごく少量の摂取でも慢性中毒を引き起こすので、注意が必要です。摂取後年単位で経過してから、皮膚の色素沈着などの病変や四肢のえそ、様々な臓器のがんなどの症状が引き起こされます。

慢性中毒を起こす原因は、鉱山活動や殺虫剤によって地下水や農産物が汚染されていること、エメラルドグリーンなどの一部の顔料に長い間曝露されていることが挙げられます。しかし、通常の生活においてそこまでの摂取が起きる可能性は低く、また自然界に存在されるため人体に必要な量を自然にとっていると考えられます。

海産物には比較的高濃度に含まれ、たとえばイギリスではひじきを食べないよう勧告されています。これに対し日本では通常の摂取では問題がないとされています。その理由は、これまで食物摂取で中毒になったという報告がないからです。

ただやはり食べるなら、下処理をしっかりして濃度を減らすことが重要です。乾燥ひじきなら水戻しをし、その汁は捨ててしっかりしぼってから使うと60%程度濃度が減ります。そして、バランスよく1種類の食物に偏らず食べることが最も重要なのです。

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カテゴリー:老廃物

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