ヘッドアップは顔を上げたまま泳ぐクロール
水泳では一般的に顔を水中に付けて泳ぎますが、顔を水につけずにクロールで泳ぐ方法をヘッドアップと言います。通常の競技会ではなくトライアスロンや遠泳、水球などでよく用いられる泳法です。
バタ足とクロールのストロークをしながら、顔は正面を向いたままか時々左右に振り前進をしますので、コースロープがない場所で泳ぐときや周囲に人が多くいる場合には適しています。
呼吸は正面を向いたままか横を向いて行い、タイミングはいつでも構いませんが、規則正しく息継ぎをした方が、フォームが乱れるリスクが少なくなり、安定した泳ぎをすることができます。
ヘッドアップは顔を上げている分重心が高くなるため、ストロークを大きくしたりキックを強くしたりしますので手首や足の強化にはなりますが、体を浮かせるために体力を多く消耗しやすいという特徴があります。
このような理由によって推進力が減少することから、前に進む速度は遅くなりがちです。泳ぎ方の練習には、首をしっかりと固定して目標物を決めて泳ぐことで、推進力を維持して正しい方向に進むことができるようになります。
顔を水に浸けるのが苦手な人で、顔を上げたままクロールをする人がいますが、体力の消耗が激しいにもかかわらず推進力は劣りますので、クロールを泳いでいる意味はあまりないかもしれません。もし、大会に出場したり、良いタイムを出したいというのであれば、息継ぎのある正規の方法でトレーニングを積んだ方が良いでしょう。
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カテゴリー:スイミング