ドーピングがスポーツマンシップに反する行為である理由
近年、オリンピックなどで必ずと言ってよいほど耳にするのが「ドーピング」という言葉です。これは、ルールで禁止されている薬物を摂取し、肉体の諸機能を高めることによって、競技で好成績を収めようとする違反行為です。
例えば2004年のアテネオリンピックでは、陸上競技の男子ハンマー投げで、もともと金メダルを獲得した選手が後日禁止薬物を摂取していたことが発覚し、室伏広治選手が繰り上げで金メダルを手に入れたことが話題となりました。それでは、なぜドーピングはスポーツマンシップに反するような卑劣な行為とみなされるのでしょうか。
それには2つの理由があります。1つ目は、競技に対する信頼性が失われることです。いくら世界記録などの素晴らしいパフォーマンスを残しても、その競技において薬物の不正使用が頻出しているならば、例えその選手が公正にプレーをしていたとしても、禁止薬物のおかげだろうという疑いの目で見られることになってしまいます。
上述の室伏選手も、他の選手がルール違反を行った末の金メダル獲得は素直に喜べないとコメントしています。
2つ目は、禁止薬物の副作用が懸念されるという点です。
ステロイドなどは、本来の人間の限界以上に筋肉を増強させる薬品なので、飲み続けることによって感染症、糖尿病、高脂血症、白内障などの副作用が現われる可能性が高いのです。特に、現役を引退したあとで後遺症に苦しむ選手が多く、海外などでは社会問題の一種となっています。
「健全なる精神は健全なる身体に宿る」というギリシャの格言がありますが、ドーピング違反を行わない健全な身体でスポーツを行うことが、スポーツマンシップの遵守にも繋がるのです。
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