神経伝達物質は運動だけでなく意欲や楽しさを生み出す
私たちは脳から分泌される神経伝達物質によって活動を行っています。現在確認されているだけで50種類以上が存在しており、しっかりと解明しているのはおよそ20種類程度です。普段の生活で深く関係しているのがドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニン、アセチルコリンといったものが挙げられます。
ドーパミンは楽しい気持ちを引き起こす神経伝達物質です。これによって神経系が興奮すると快感を感じ、体の動きがより活発になります。あまりにも大量に分泌されてしまうと幻聴や幻覚、妄想が引き起こされてしまうためGABAが過剰消費を防ぎます。
これがうまくいかなくなると、精神分裂病によく似た症状が現われてしまう場合もあるのです。ノルアドレナリンは意欲のための伝達物質です。
恐怖体験や驚愕体験に遭遇すると多く分泌され、ストレスを緩和させるための行動に移ります。その結果冷静な状態になり、物事を深く考えられるようになるでしょう。
しかし長期間にわたってストレスを感じ続けた場合、うまく分泌できなくなってしまい冷静な判断ができなくなったり、攻撃的な人格になることがあります。このように、神経伝達物質は私たちの生活と非常に根強い関係にあるのですが、年齢を重ねるにつれてうまく伝達できなくなったり、そもそも分泌量が低下することがわかっています。
しかし、日頃から適度な運動を行っている人はアセチルコリンの分泌量が増え、神経細胞の分裂が非常に活発になります。そのため、脳の老化を防止していつまでも若々しい脳を維持できるようになります。体の健康だけでなく脳の健康のためにも運動習慣を取り入れましょう。
この記事を読んだ方は下記の記事も読まれています
- シナプスは神経と細胞をつなぐ伝達器官である
- ウォーキングで分泌されるセロトニンの大きな働き
- アドレナリンは、空腹感を抑えて、脂肪燃焼効果を高める
- 自律神経ニューロンと正しいトレーニングの方法
- さまざまな効果を持つダイエットにも最適な成分ギャバ
- 脂質は、生命維持のために必要であり、細胞膜や神経組織の主成分である
- イノシトールは生活習慣病予防や発毛改善効果が期待できるビタミン様物質
カテゴリー:フィットネス用語